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●オーソドックなスタイルが既成の文法を覆す

2005/05/27 (金) 20:02 | 駄文

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ぼくの現在の立場は、アートディレクターというよりもクリエイティブディレクターに近いわけですが、ぼくのやり方は極めてオーソドックスであり、正統的だと思っています。
たとえば、ホンダの「ステップワゴン」の場合も、まず「ステップワゴン」とは何かを考えました。開発の経緯や、存在の意味のような本質的な問いかけから始まります。
そうすると、子供と一緒にどこかへ行くための車じゃないか、家族のための車じゃないか、そんなど真ん中の答えが返ってきました。そのど真ん中の直球のような答えにぶつかったら、今度はそれを鮮やかに新鮮に提示できる方法を考えるわけです。それが夢を運ぶ素敵な車というコンセプトにつながっていきました。表現コンセプトが明確だったから、新たにコンセプトを変える必要がなかった。それが長く続いている理由じゃないでしょうか。